普段の何気ないことなのですが、海外製のアンティーク雑貨や日本未入荷の最新ブランドアイテムが日本国内でも購入できますよね。
こういったアイテムが日本でも販売されているのは、「バイヤー」という仕事をする人がいるからなのです。
個人的にバイヤーとして活躍する人もいれば、大量のアイテムを現地で買い付けして大型取引に関わっている敏腕バイヤーもいます。
だれでも簡単に始められそうに思いがちですが、バイヤーとして生計を立てていくためにはモノの流通の知識や、販売のテクニックなどをトータルでもつ人でないと成功するのはむずかしい世界です。
それでは早速、聞いたことはあるけど深くは知らないといった人に向けてバイヤーの仕事や、バイヤーを目指すためにはどうしたらいいのか、といったことを一挙ご紹介します!
目次
バイヤーとは?その仕事内容について
「バイヤー」は、洋服をはじめ、バッグや靴、雑貨、インテリア、ジュエリー、アンティーク家具といったさまざまなアイテムを国内外から買い付け、仕入れることを仕事にしている職種です。
溢れるほどの商品の知識や、販売に関するテクニック、そして時に勝負強さを持ちあわせていると、世界中を飛び回って活躍できる敏腕バイヤーとして成功する可能性が高くなるでしょう。
◎仕入れから販売までをトータルサポート!
個人で活動しているバイヤーだけではなく、セレクトショップやアパレルメーカー、百貨店などで活躍するプロのバイヤーも多いことをご存じですか。
商品の流行りや時代の動向、流通の知識、消費者が求めるニーズ、そして仕入れ値や販売価格などを見極める計算力など、商品を仕入れて販売するまでの流れを「トータルサポート」するのがバイヤーの仕事です。
バイヤーになるには
バイヤーに必要な資格や技能
バイヤーになるために必ず取得するべき資格はありません。
それでも、個人ではなくアパレルメーカーや百貨店のバイヤーになりたいと希望するのであれば、いくつかの資格を取得したほうが就職活動を有利に進めることができるでしょう。
以下は、取得をおすすめする資格や検定についてです。
・販売士
・ファッションビジネス能力検定
販売士・・・ファッション業界をはじめとした販売に関わる人が、マーケティング術や販売などの知識を証明するための資格です。
ファッションビジネス能力検定・・・ファッションについての知識や接客、販売促進術、流通、マーケティングなどの問題が幅広く出題される検定です。
バイヤーに必要な資格や技能の取得難易度
販売士検定は、筆記試験や面接試験がある検定であります。最も難しい1級は合格率が2割ほどです。ショップの販売員として働きながら、検定の勉強を進める人も多いようです。
ファッションビジネス能力検定の合格率は5割以上とされています。
資格のほかにバイヤーに必要な技能とは?
・海外で活躍するための英語力!
将来的に、海外を中心に活躍するバイヤーになりたいという人は、販売に関する知識以外にも英語をはじめとした「語学力」を身に付けておくと良いでしょう。
外資系のブランドに力を入れているようなアパレルメーカーや百貨店に勤める場合は、語学力の有無がマスト条件になることもあるため、早いうちから英語を中心に勉強をしておくといいでしょう。
・販売スキルや情報収集力!
また、企業に就職をしたらすぐにバイヤーとして活躍できるわけではありません。
バイヤーは買い付け、仕入れのプロフェッショナルであるのと同時に、商品が売れる見込みや販売に関する知識、マーケティングなどに関しても熟知している必要があります。
消費者がどのような商品を必要としているのかというニーズを的確に把握して、流行りや情報を素早く入手することが大切です。情報収集力やその情報を応用できる対応力は、普段の生活から磨きをかけなければなりません。
バイヤーの平均給与はどのくらい?
アパレルメーカーや百貨店などで働くバイヤーが多くいますが、給与は務める企業によってバラつきがあります。
アパレルメーカーの場合は初任給が20万円ほどとされており、百貨店では年収600万円以上を稼ぐ人もいます。アルバイトで働く人は地域によってマチマチですが、時給1,000円ほどとされています。
◎企業では勤続年数で昇給もあり得る!
新入社員がいきなりバイヤーとして仕事を任せられることはなく、通常は販売員として経験を積むことからはじめます。任せられる役職や勤続年数により、給与も自然と上がっていくでしょう。
バイヤーのやりがいや苦労
バイヤーのやりがい
・買い付けや仕入れた商品が売れると嬉しい!
バイヤーの持つノウハウを駆使して、海外で商品の買い付けや仕入れをします。
そして、その商品が売れれば売れるほど、会社の利益になりバイヤーの評価にもつながります。商品が売れることはバイヤーとしての大きなやりがいになりますし、バイヤーとしての自信にもつながるでしょう。
・だれもが驚くヒット商品を見つけたとき!
売れる商品を見極めるためには、だれもがやっていることを真似するだけではプラスに働きません。そのため、バイヤーとしては「だれもまだ気づいていないアイテム」を探すことが大切です。
確実に売り上げを伸ばすための販売方法や、仕入れ値や販売価格などを総合的に考えることができる計算力、そして、ここぞという時に勝負ができる判断力が必要不可欠な仕事です。バイヤーが選んだ商品すべてがヒットするわけではないですが、その商品が当たったときには巨大な利益を生むことができるので大きな達成感が湧いてきます。
・スリリングで刺激的な仕事ができる!
大ヒット商品になるアイテムをいくつも仕入れてくるバイヤーの評判は、瞬く間に業界に広まりますし、信頼のおけるバイヤーだと認めてもらうことができます。時には大きな賭けにでることもあるバイヤーの仕事ですが、成功すればそれだけ高い評価につながるためスリリングで刺激的な瞬間を何度も味わえる充実した職種といえるでしょう。
バイヤーの苦労や大変なこと
・責任重大な仕事
海外にわたり買い付けをするため、仕入れの数量も膨大になることがあります。大量に仕入れた商品の売り上げが伸びず、在庫が多く売れ残ってしまうと企業の赤字に発展してしまうためバイヤーとしての「責任も重大」です。
すべての商品がうまく売れるとは限りませんので、確実に売り上げを伸ばしていける人でないと信頼されるバイヤーになることはできません。
バイヤーになるための適切な専門学校の選び方
バイヤーになるための勉強をするためには、服飾系の専門学校や経済学部がある大学を選ぶといいでしょう。大手アパレルメーカーや百貨店では、学歴を重視して採用している企業も多いためです。
ファッション業界のバイヤーとして活躍するためには、ファッションビジネスを中止にカリキュラムを組んでいる専門学校を選ぶのがおすすめです。また、ファッションのバイヤー業務に限らず、経営学にも興味がある人は大学の経済学部で勉強するのもいいでしょう。
◎海外で活躍するための英語力を学びに語学留学をする!
国際的に活躍したい人はファッションやビジネスに関する知識だけでなく、英語を中心とした語学力を養える学校を選ぶのも一つの手です。特に英語はライティングやリーディングも大事ですが、会話を成り立たせるためのスピーキングやリスニングも重要です。英語で会話をすることに慣れることと同時に、コミュニケーション能力も修得することができるでしょう。
買い付けや仕入れをして商品を販売する人は規模の大小に違いはありますが、個人「バイヤー」として活躍する人もいれば、大量のロットで商品を買い付けて仕入れるようなビッグビジネスに参入しているバイヤーもいます。
買い付けた商品が確実に売れるかという保証がない中で、仕入れをすることはある意味賭けにも似ています。これは売れるという直感が働く天性のセンスをもった人、あらゆる所にアンテナを張り素早い判断力のもと売れる商品を見極めるノウハウを磨き続けられる人こそ、バイヤーに向いている適性をもった人と言えそうです。