靴の悩みを解決!履き心地の良さや足の疾病予防のためのアドバイスができるシューフィッターという仕事について
健康志向の高まりをうけて、日常的に履く「靴」に強いこだわりをもつ方が増えています。
自分の足に合わない靴を履けば、余計な負担がかかってしまい歩くのも億劫になってしまいますよね。
そういった問題を解決してくれるのが「シューフィッター」という職種です。
最近注目されることが多いシューフィッターという仕事内容や、シューフィッターになるための方法や資格などを中心にいろいろと以下にまとめています。
目次
シューフィッターとは?その仕事内容について
「シューフィッター」は、お客さまの足にあった正しい靴を選び、提案するという仕事をする職種です。
最近では、健康に配慮した製品が多く開発、製造されていることから、靴の専門店でも同じく足の疾病を予防するための「シューフィッティング」という仕事が注目されているのです。
◎靴が原因のトラブルを回避するための仕事
身体全体を支えている足は、日常的に負担が多くかかってしまう部分です。
そのため、靴の選び方を間違えてしまうと骨格を歪めてしまうリスクがありますし、外反母趾や靴ズレといった症状を患ってしまうのです。
靴に関する業界で経験を積んで試験に合格していた人でないとシューフィッターと名乗ることができないため、とても信頼できる職種であるといえるでしょう。
シューフィッターになるには
シューフィッターに必要な資格や技能
シューフィッターになるためには、足と靴と健康協議会が認定している「シューフィッター資格」が必要です。
この資格をもとに靴専門ショップや百貨店に就職することはできますが、シューフィッターとして活躍するためにはこの資格の取得が必要不可欠であるといったことを覚えておきましょう。
シューフィッターに必要な資格や技能の取得難易度
シューフィッター資格は、靴の販売、あるいは製造に関する実務経験が3年以上であることが試験を受けられる条件になっています。
そのため、通常は靴メーカーや靴専門店、百貨店内の靴売場などで仕事をしながら試験に挑戦する流れになります。試験の前には、養成講座(講習3日間+通信講座3ヶ月間)を受講する必要があります。等級には、初級(プライマリー)、上級(バチェラー)、修士(マスター)があります。初級の合格率は8割ほどとされています。
資格のほかにシューフィッターに必要な技能とは?
資格を取得するほか、靴を専門にするシューフィッターにとって、靴についての幅広い知識、それにファッションとして靴の役割、靴が身体に与える影響や疾患などに関する医療知識なども幅広く学ぶことが大切になります。
シューフィッターの仕事は、お客さまに足の状態や生活スタイルなどをヒアリングする接客業が多くなります。そのため、優れたコミュニケーション能力が必要になることから、積極的に人と関わりをもって話しをすること、そして相手の意味を汲み取るための聞く力を磨いくことが大切になります。
シューフィッターの平均給与はどのくらい?
シューフィッターの平均給与
正社員の場合は、就職した企業によって収入が異なりますが、新入社員の初任給は20万円ほどが相場のようです。また、企業の場合はスキルアップや役職が上がるほど昇給が見込まれるため、多い人では年収500万円~800万円という人もいます。
◎まずは実務経験を積むことが大事!
シューフィッターの主な就職先は、靴メーカーや靴の専門店、百貨店やデパート内の靴売場、スポーツ用品店などです。シューフィッターになるためには3年以上の実務経験を積んだあとに試験を受ける必要があるため、まずはこれらの企業に就職することが先決です。
シューフィッターのやりがいや苦労
シューフィッターのやりがい
・歩くのが好きになる人が増えること!
一足の靴を提案するには、足の幅や高さ、形状などをさまざまな器具を使って計測することから始まります。
測定結果をもとにお客さまの足にあった正しい靴を提案、または調整を加えたものをお客さまに提供します。提案された靴を履いて体調が良くなった、歩きやすくなった、歩くのが楽しくなった、というお客さまからの感想を聞くとシューフィッターにとって大きな喜び、そして大きなやりがいになります。
・リピーターが多いということ!
また、提案した靴を気に入ってもらい、「リピーター」が多くなればなるほど、最高の仕事をするといった強い使命感、そして大きなやる気につながります。
シューフィッターが提案する靴の選び方でとくに重要になること、それが履き心地の良さといえるでしょう。美的な見た目の良さも必要ですが、その人の足にあった靴を選び出すことが何より大事なことなのです。
・収入が安定している!
自分の足にあった正しい靴選びをしたいという人が増えたことにより、シューフィッターの需要は年々高まっています。重要が高いシューフィッターは「収入が安定している」ことから、ほかの専門職にくらべて離職率が少ないことも大きなポイントです。
シューフィッターの苦労や大変なこと
・健康に影響する責任も重大な仕事
シューフィッターとして最も大変なこと、それはお客さまの足にあった最適な靴を提案できるかどうかということです。
それぞれの足にあった正しい靴を提案することが仕事であるシューフィッターにとって、万が一自分が選んだ靴でお客さまの健康を害するようなことがあれば大問題だからです。そのため、すべての作業を正確に、そして慎重に判断することがシューフィッターには求められているのです。
・精神的にプレッシャーがかかる
身体に関係する仕事をしているという点では大きなやりがいともいえますが、逆にこれが「精神的に大きなプレッシャー」になる人も多いようです。
人の身体や靴の品質は日々進化を遂げています。重圧やプレッシャーに押しつぶされないためにも、常に足や健康に関する探究心や正しい靴を選びだすための知識を持つことがシューフィッターには必要になるのです。
・シューフィッターになるには実務経験が必要
シューフィッターとして働くには、足と靴と健康協議会に認定されている資格が必要です。この資格は、実務経験が3年以上ある人でないと養成講座を受けられないですし、試験を受けることもできません。
そのため、実務経験を重ねながら資格取得のための勉強を進めなければなりません。3年と聞くとあっという間に思う人もいますが、実際にはこの期間をクリアできず途中で諦めてしまう人も少なくないのです。
シューフィッターになるための適切な専門学校の選び方
シュッフィッターは需要が高い職業です。そのため、靴関連のカリキュラムが豊富な専門学校では、シューフィッターについての授業を積極的に取り入れる学校が増えているようです。
靴全般に関する知識や製造技術、さらにはデザインについても学びたいといったときには、靴を専門にしたコースがある専門学校を選ぶようにしましょう。靴以外にもデザインや色彩について学びたいという人は、デザイン系や美術系の大学で勉強するのもおすすめです。
◎大手靴メーカーに就職するなら学歴が有利に働くことがある
専門学校や大学を卒業していない人でも、靴の販売、あるいは製造に関する実務経験が3年以上あればシューフィッターになるための養成講座や試験を受けることができます。
しかし、大手靴メーカーや百貨店によっては学歴が採用条件に影響することもあるため、希望する会社の募集要項を事前に確認して必要であれば専門学校や大学で勉強することも視野に入れることが大切です。
靴一つとっても、人の身体に多大な影響を与えるものです。毎日使うものだからこそこだわりを持ちたいですし、だれかにアドバイスをしてもらいたいと思うものです。
このような時代において、「シューフィッター」の活躍の場はますます拡大していきそうです。実務経験が必要な仕事ではありますが、そのあいだに接客応対の仕方やコミュニケーション能力を磨くこともできるので仕事をしながらシューフィッターを目指すのもおすすめです!